個別文書は,各業務や文書の種別ごとにまとめて,おのおのの業務に利用します。区分した各グループは無秩序に並べるのではなく,前後のグループと何らかの脈絡を取りながら業務プロセス式水平分類を組むと,検索がしやすくなります。水平分類を組むことで,よい整理よい管理が長続きします。なかなか理解されにくいことですが,文書分類を作成する際に,水平分類を組むことは重要なことで決しておろそかにしてはならないことです。
一般に水平分類を組むというと,頻繁に利用するものを先にして,利用度の低いものを後ろにしがちです。文書分類での「水平分類」は,文書の利用頻度ではありません(ときとして一致することもありますが。)。利用度はしばしば変動するものですので,これには頼りません。むしろ,もう少し理論性に裏付けされたものを頼りにします。しかし,担当者だけが理解できて,ほかの人が分からないのでは,文書の共有化にはつながりません。課の職員の共通理解を得ることのできる水平分類が望ましいです。
例えば,次のような考え方がありますので,参考にしてください。
- 仕事の進行順序
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- 財政計画→予算編成→予算統制→執行管理→決算→財政公表(計画→実施→まとめ)
- 施行計画→設計→協議→説明会→契約→工事施工→完了検査(設計→施行→検査)
- 主から従へ
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- 道路管理→道路付属物管理(本体→付属物)
- 住民基本台帳→印鑑→税収納(主管業務→代行業務)
- 内なるものから外なるものへ
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- 庁内プロジェクト会議→都市計画協会→高速道路協議会→国道・バイパス期成同盟(庁内や庁外)
- 町立幼稚園管理→私立幼稚園補助
- 通例から特例
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- 料金収納→未納料金徴収→滞納整理
- 一般保育→時間外保育
- 常識的な順
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- 教育委員→教職員人事→学校予算管理→施設管理(人→金→物)
- 乳幼児医療→老人医療(年齢小→年齢大)