文書保存箱の選び方買い方
ファイリングシステムを導入する前の文書は,そのときの保管方法(例えば,簿冊方式であれば簿冊のまま)に従って,文書保存箱に収納します。また,ファイリングシステムを導入した後の文書は,個別フォルダに入れたまま,文書保存箱に収納します。この文書保存箱は,A判用のもの,B判用のもの,そしてAB判兼用のものなどが市販されています。
文書保存箱は,文書庫の棚に収めますので,文書保存箱を棚から下ろさないでも文書を捜すことができるよう,片開きのふたが付いた文書保存箱が,使い勝手がよいでしょう。箱が丈夫であることも大切ですが,それよりも取り出しやすさを優先させます。市販品のほか,特注品の文書保存箱を使っている自治体もあります。
文書保存箱の設計の仕方
自治体が独自の文書保存箱を作る場合,箱のサイズも箱の側面に表示する内容も自由に決めることができます。最初は,材料費のほかに文書保存箱に印刷する版の制作費がかかりますが,市販品に比べて,かなり廉価なものになります。文書保存箱に表示する内容は,必要最小限度のものにします。
箱のサイズは,フォルダや棚の大きさに合わせて無駄なスペースが出ないように工夫したいものですが,あまり大きな箱にしてしまうと,高い位置の棚への上げ下ろしや持ち運びが大変になってしまいます。市販されている文書保存箱と同じサイズの箱を使う方法と,箱を収納する棚のすきまにちょうど収まるサイズの箱を別に作る方法とがあります。箱の中もA4判サイズのフォルダが取り出しやすい形で収まり,無駄なスペースが出ないように配慮します。
細かなことですが,片開きのふたは,上から下に開くように設計すると,使い勝手がよいと思います。目線以下に配列してある文書保存箱は,いちいち箱を出さなくても個別フォルダを取り出すことができるからです。 特注品の文書保存箱を作る場合には,地元に段ボール箱の製造会社があれば,箱の規格にもよりますが,市販されている既製品より,格安な値段で購入できると思います。また,地場産業を育成するという副次的な効果もあります。