文書をとじないことと,なくなることとは無関係です。事実,とじこみ整理に慣れ親しんできた職員が,おそるおそる挾むだけの個別フォルダに切り換えた場合でも,それが原因で文書がなくなったという話は聞いたことがありません。
それでも,個別フォルダを輪ゴムで止めている例を見かけることもありますが,これは正しい使い方ではありません。個別フォルダは,底の部分がつながっていますから下に落ちてしまうことはありません。ふつう,文書は,事務室内のキャビネットからフォルダごと取り出し,自分の机の上でフォルダを開いて使い,使用後に再度フォルダに収めて,キャビネット内に戻すので,紛失することはありません。キャビネット内から文書だけを抜き出すと,戻すフォルダを間違ったり,どこへ戻したらよいか分からなくなったりして,文書紛失の原因になることがあります。
もし,フォルダの横から落ちてしまうとすれば,それは決められた枚数以上の文書がフォルダ内に入れられていることが原因であると思います。はみ出たり,盛り上がったりしているような場合でしょう。即時検索するためにも,個別フォルダ内の文書枚数は守りたいものです。
また,フォルダ内の文書が1枚ずつ独立した文書のためにばらばらになってしまう場合には,文書の枚数に応じてステープラーダブルクリップなどで留めておきます。留める際には,フォルダに留めるのではなく,文書だけをまとめて留めます。留める場所は,片面印刷なら左上の部分に1か所留めで,両面印刷なら左2か所留めで行います。
簿冊だととじるからなくならない,個別フォルダだととじないから紛失が心配だと考えるのは取り越し苦労です。