「AKF」の導入により,これまで各課で自由に購入してきた背の高い鋼製保管庫,脇机,デスクアンダーラック,2段キャビネット,本棚,本立て,レターケースなどを大量に撤去することになります。しかし,せっかく予算を取って購入した大切な備品ですので,撤去した後の処理方法にも配慮しなければなりません。
そこで,次のような再利用の方法を考えます。
1. 「AKF」を導入する各課の間での再利用
「AKF」を導入するブロック内の各課で再利用できる保管庫やレターケースなどは,お互いに再利用し合います。特に,背の低い保管庫は,2段に積んで使用することはできませんが,1台の高さまでは認められています。したがって,ある課で余った背の低い保管庫を,背の高い保管庫しかない課に回すようなこともします。
また,撤去の対象となった容器であっても,例えば,様式類を入れたレターケースは机の上には置けませんが,文具入れとしてカウンターの下の棚に置くことはできます。
このように,使い方を変えれば,他の課で使うことが可能な場合もありますので,まず,不要になった容器は,どこか適当な一時保管場所に集めておき,必要に応じて各課が持ち出すようにします。
この作業がある程度落ち着くまでの間は,やはり撤去した容器類は一時保管しておいた方が賢明です。例外的に,撤去した課がやはり必要だとして取りに来る場合があるからです。
なお,備品になっているものについては,廃棄処分の手続きか保管転換の手続きが必要になります。
2. 書庫や雑庫内での再利用
撤去した容器類の中には,書庫や雑庫内で再利用できるものがあるはずです。例えば,背の高い保管庫や中量ラックなどは,高さが1.8メートル程度ありますので,事務室では使えませんが,書庫や雑庫内では文書などを収納する棚として再利用することも可能です。
3.「AKF」対象外の部署での再利用
「AKF」の導入は全庁的に行いますが,出先機関の中には,例外的に対象外の部署(これは,自治体によって,違いがありますが,例えば,小・中学校の事務室や各施設など)があります。このようなところでは,不要となった容器をいろいろな道具類を入れるためなどの利用目的で必要としている場合がありますので,再利用も考えられます。
ただし,「AKF」の導入後も一部,使用が認められる背の低い保管庫については,導入ブロックで使わなくても,次のブロックで必要になることがありますので,雑庫などに保管しておいた方がよいと思います。
4. 自治体の外部団体や住民の再利用
自治体の出先機関での再利用のほかにも,自治体の外部団体(例えば,社会福祉協議会や振興公社など)での再利用も考えられます。また,住民向けの催し物の際に住民に再利用してもらう方法もあります。
いずれにしても,廃棄処分して鉄くずやゴミにしてしまうのは,容器そのものが破損していたりして,やむを得ない場合だけです。また,不要となった容器を一時保管場所に移動する際に,鍵付きの保管庫の場合には,鍵を付けておいた方が,再利用する側から考えると助かります。