「AKF」の導入は,技術的にそれほど難しいものではありません。ただ,だからといって導入した自治体のすべてが,必ずしもうまくいっている訳ではありません。
やはり,導入には周到な計画とそれを支える人たちが必要なのです。言うまでもなく,文書主管課だけでできるわけではなく,ましてやプロモータが一人でできるわけでもありません。どうしてもこれを補佐する人たちが必要になります。これは,コンサルタントを活用して導入を図る場合でも同様です。
一般的には,導入推進者である「プロモータ」のほかに,各保管単位(課)に一人の「ファイル責任者」と,各係に一人の「ファイル担当者」が必要になります。
1. プロモータ
プロモータ(推進者)は,「AKF」の全庁的な導入を立案し,推進役を担う実行責任者です。文書主管課の職員であることが多いようですが,企画部門や行政改革部門の職員であることもあります。プロモータの心構えは,既に述べたとおりです(改善推進者(プロモータ)の心構えは,何ですか。参照)。
2. ファイル責任者
ファイル責任者は,各課の「AKF」導入の責任者です。
ファイル責任者は,課のシステム導入の責任者であり,実地指導の際には,課を代表してどのような作業をしたかをコンサルタントに説明するとともに,その質問に課を代表して答えることになります。また,実地指導の際に改善するよう指摘された事項について,次回,どのように改善したかをコンサルタントに説明します。
なお,ファイル基準表の作成,移替え・引継ぎの実施,システム導入後の維持管理などにも課をまとめる責任を持つことになります。
3. ファイル担当者
ファイル責任者を補佐して主に「AKF」導入の実務面を担当する職員で,係単位で一人ずつ置きます。ファイル責任者を補佐して,システムの改善,ファイル基準表の作成,移替え・引継ぎなどの作業を他の職員に率先して行います。